第一種と第二種衛生管理者の違いは? 試験科目や難易度などを解説!

50人以上のすべての事業場では、衛生管理者を設置する義務があります。衛生管理者には第一種と第二種衛生管理者があるのですが、どのような違いがあるのでしょうか? 以下の視点から紹介したいと思います。

  1. 衛生管理者の基礎知識
  2. 衛生管理者の試験概要
  3. 衛生管理者試験について(試験科目・学習時間・難易度・受験者数)
  4. あなたの事業場には第一種と第二種どちらが必要?
  5. 衛生管理者免許取得のための勉強法
  6. よくある質問
  7. まとめ

1.衛生管理者の基礎知識

この項では、衛生管理者とはどのような資格か、ということを解説します。取得するとどのような職務を行うことができるのでしょうか?

1-1.衛生管理者の定義

衛生管理者とは、職場の従業員が健康的に働き続けることができるように職場環境を整えることを職務とする資格です。職種を問わず、50名以上の従業員が所属している事業所では選任が義務づけられています。

衛生管理者には一種と二種があり、一種はすべての職場で衛生管理を行うことが可能です。二種は、小売業など危険な仕事が少ない職場で衛生管理を行うことができます。

1-2.衛生管理者の仕事

衛生管理者は、最低でも週に1回は職場巡視を行い、職場の環境をチェックしたり従業員の相談に乗ったりします。また、健康診断の実施準備や告知・結果の管理なども重要な仕事です。2016年からは衛生管理者の選任が義務づけられている職場では、ストレスチェックが義務化されました。それらの告知や実施の補助も仕事になります。

この他、衛生委員会(安全衛生委員会)の設置や、産業医と従業員の橋渡しなども仕事の一つです。

1-3.資格取得のメリット

衛生管理者は、大企業ほど需要の多い資格です。取得しておけば転職などに役立ちます。また、衛生管理の資格は一般的に衛生管理の経験がないと取得できませんので、知識の証明にも役立つのです。

2.衛生管理者の試験概要

衛生管理者の資格を取得するには、安全衛生技術試験協会が主催する試験を受けて合格する方法が一般的です。試験を受けるには、第一種・第二種ともに衛生管理の実務経験が必要になります。経験の期間など詳しいことは、協会のホームページを参考にしてください。

なお、医師・薬剤師・保健師などの資格を取得していれば、各都道府県の労働局に申請を行うことで第一種衛生管理者の資格を取得できます。

衛生管理者の試験は国家試験の中で最も回数が多く、全国の安全衛生技術センターで毎月行われているのです。東京や大阪など大都市にあるセンターでは、毎月複数回試験が行われるので、その気になれば1か月に何度か試験を受けることもできるでしょう。その分、土日などの試験日は早めに定員がいっぱいになってしまうので、特定の日に試験を必ず受けたい方は早めに申し込んでください。また、年に一度安全衛生技術センターがない都道府県で出張試験が行われます。

衛生管理者の試験は、各安全衛生技術センターで配布されている願書に必要事項を記入し、実務経験を証明する書類と学歴証書(卒業証書など)を添付して試験を受けたいセンターへ送付しましょう。電子申請は受けつけていません。受験料は6,800円です。分からないことがあれば安全衛生技術試験協会に問い合わせてください。

3.衛生管理者の試験について

基本データーを以下に示します。

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まず、受験者数については第一種の方が二種よりも2倍以上多いことがわかります。これは、次の項で説明しますが、第一種はすべての事業場に有効なのに対し、第二種は使える職種が限られているからです。

また、それほど合格率に差があるわけではないので、今必要がなくてもどうせなら一気に一種を取得してしまおうと考える方も多いことがわかります。では、実際どのぐらい難易度の差があるのでしょうか?

学習時間でいうと、第一種の学習時間は第二種のおよそ、1.5倍だと考えてください。独学ですと、第二種だと大体3か月、第一種だと4〜6か月かかります。理解するのが難しいというより、暗記する事柄が一種は二種の1.5倍程度ということです。

次に試験科目ですが、衛生管理者の試験科目は以下の三種類あります。

  • 関係法令
  • 労働衛生
  • 労働生理

このうち、関係法令と労働衛生については、有害業務と有害業務以外がそれぞれあります。第一種の方は両方試験科目になり、第二種の方は有害業務以外だけが試験科目になります。そして、労働生理は共通問題です。労働生理は中学校の理科から高校の初歩的な生物レベルが出題されます。有害業務が一種独自の試験科目になるわけですが、専門的な化学物質名がでてきたり、法令や規則がでてきたりしますので、ここでみなさん難しいと感じるわけですね。

4.あなたの事業場には第一種と第二種どちらが必要?

50人以上の事業場では必ず衛生管理者を1名は設置しなければならないわけですが、第一種と二種どちらの免許が必要なのでしょうか? 第一種はすべての事業場で有効です。つまりどんな職種・職業であっても有効です。

第二種は労働災害の発生がおこりにくい職種が該当します。具体的な職種としては、証券会社や銀行などの金融業(保険業含む)、学習塾、などです。

詳細には次のように規定されております。

第二種は(農林畜産水産省・鉱業・建設業・製造業・電気業・ガス業・水道業・熱供給業・運送業・自動車整備業・機械修理業・医療業・清掃業)を除く

大まかには、電気・ガス・水道などのインフラ関係と外での仕事、現場関係を除く職業と覚えておけば良いのです。

ただ、試験にもよく出るのですが、医療業は第一種が必要です。室内の仕事ですが、これは危険な薬品類を医療業は扱うからです。ここだけは特に注意してください。

5.衛生管理者免許取得のための勉強法

衛生管理者の試験は、第一種・第二種とも合格率が50%以上とかなり高いのですが、これは複数回受験ができるからであり、試験自体が易しいわけではありません。

独学で勉強をする場合は、書店やネットショップで参考書と過去問題集を購入し、勉強しましょう。衛生管理者の試験は、過去問題とよく似た問題が多く出題されますので、過去問題は必ず数年分解いておくことが大切です。

独学で勉強する自身がない場合や、独学で勉強をしたうえで試験にのぞんで不合格になってしまった方は、SATの教材のような通信教材を利用しましょう。市販の参考書よりも作りが丁寧ですし、専門の講師が行った講義のDVDやeラーニングもついてきます。

6.よくある質問

Q.衛生管理者は、第二種だけ取得しておいても役立ちますか?
A.はい。役立ちますし、第一種を改めて受験する際は試験科目の一部免除があるのです。

Q.衛生管理の仕事は衛生管理者以外でも行えますか。
A.はい。従業員50名未満ところは、無資格者が衛生管理を行いますので、実務経験をつめますし、50名以上が所属している職場でも、衛生管理者の補助を行うことが可能です。

Q.衛生管理者は、医学の知識は必要でしょうか?
A.必ずしも必要ではありません。

Q.衛生管理者の試験は、全国どこでも受けることができますか?
A.はい。受けることができます。

Q.生管理の仕事を現在は行っていませんが、試験を受けることは可能ですか?
A.実務経験を証明する書類があれば問題ありません。

まとめ

いかがでしたか? 今回は第一種と第二種衛生管理者の違いについて解説しました。ご自身の働いている職場に合わせて、最適な資格を取得しましょう。


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